はじめに:「AIって使えなくない?」と思っていた時期があった
ChatGPTに「経済学のレポートの書き方教えて」と聞いたら、返ってきたのは「テーマを決めましょう」「構成を考えましょう」。
……いや、それは知ってるんだよ。
「ググった方が早い」と思ってしばらく放置していたんですが、Xで見かけたAI活用ガチ勢のプロンプトを見て気づきました。僕と「聞き方」がまるで違う。
それから自分なりに試行錯誤した結果、同じAIなのに返ってくる答えの質がガラッと変わったので、ビフォーアフターと一緒にまとめます。
この記事でわかること
- なぜ「普通に聞く」とうまくいかないのか
- すぐ使えるプロンプト改善テクニック5つ
- 同じ質問のビフォーアフター実例3つ
- 大学生活で使えるプロンプトテンプレート集
- プロンプトが上手くなると何が変わるか
先に結論:5つの「聞き方」を変えるだけで全然違う
AIがイマイチな回答を返す原因は、AIの性能ではなくプロンプト(聞き方)にあります。改善のポイントは5つ。
| やること | ざっくり言うと |
|---|---|
| ① 相手の「役」を決める | 「キャリアアドバイザーとして」と最初に一言 |
| ② 条件をモリモリ盛る | 誰向け・何文字・どんな形式かを全部書く |
| ③ 「こう出して」と形を指定 | 表・箇条書き・ステップ形式など |
| ④ 「これは要らない」と先に言う | 知ってることを省いてもらう |
| ⑤ 一気に聞かず、会話する | 1回のプロンプトに詰め込みすぎない |
今日1つだけ試すなら①がおすすめ。 役を足すだけで「あ、全然違う」と実感できます。
なぜ「普通に聞く」と微妙な回答になるのか
AIは「質問の解像度」に比例した答えを返します。
よく考えたら人間でも同じです。バイト先で先輩に「なんかいい感じにしといて」と言われたら困るけど、「レジ横のPOPを今週のセール商品に差し替えて」なら即動ける。
AIも同じ。曖昧に聞けば、曖昧に返ってくる。それだけの話です。
実際に比べてみる
❌ 曖昧な聞き方:
経済学のレポートの書き方教えて
→ 一般的な手順の羅列。誰にでも当てはまるけど、誰の役にも立たない。
✅ 具体的な聞き方:
大学2年の経済学入門のレポートで、
「日本の最低賃金引き上げが中小企業に与える影響」
というテーマで書きます。
2,000字程度で、序論→本論→結論の構成を考えてください。
本論では賛成派と反対派の両方の意見を取り上げたいです。
→ テーマに沿った構成案が、各セクションのガイド付きで返ってくる。
違いはAIの性能じゃなくて、聞き方だけ。
ブロモン:「コーヒーください」と「アイスのカフェラテ、シロップ少なめで」くらい違うってことだね!
すぐ使えるプロンプト改善テクニック5選
僕が実際に効果を感じた5つのテクニックを紹介します。全部いっぺんに使わなくて大丈夫。まずは1つだけ試してみてください。
① 相手の「役」を決める(一番おすすめ)
プロンプトの最初に「あなたは〇〇です」と書くだけ。これだけで回答の専門性が変わります。
Before:
就活の自己PRの書き方を教えて
After:
あなたは新卒採用のキャリアアドバイザーです。
大学3年生が初めて自己PRを書くのを手伝ってください。
役割を与えることで、AIが「誰として答えるべきか」を理解するので、ふわっとした一般論ではなく、その立場ならではの具体的なアドバイスが返ってきます。
② 具体的な条件を入れる
「誰に向けて」「何のために」「どれくらいの量で」を明示すると、出力の精度が一気に上がります。
Before:
ブログのタイトル案を出して
After:
大学生ブロガー向けに、
"Claude Codeの使い方"をテーマにした
ブログ記事のタイトル案を5つ考えてください。
SEOを意識して、検索されそうなキーワードを含めてください。
条件が多いほどAIは迷わなくなるので、的外れな回答が減ります。最初は「盛りすぎかな?」くらいがちょうどいいです。
③ 出力形式を指定する
「箇条書きで」「表形式で」「ステップ形式で」と指定するだけで、そのまま使える形で返ってきます。
Before:
マーケティングの勉強法を教えて
After:
マーケティング初心者の大学生向けに、
おすすめの勉強ステップを5段階で教えてください。
各ステップに"やること"と"おすすめの教材"を含めて、
表形式で出力してください。
これ、地味に一番使えるテクニックかもしれません。あとから自分で整形する手間がなくなるので。
④ 「こういうのは要らない」と伝える
AIは気を利かせて余計なことを書きがちです。
「ここまでは知ってる」と先に伝えておくと、欲しい情報だけが返ってきます。
Before:
Pythonの勉強法を教えて
After:
Pythonの勉強法を教えてください。
ただし、"プログラミングとは何か"のような
基礎的な説明は不要です。
すでにHTMLとCSSは書ける前提で、
Python特有の学び方に絞ってください。
「ここまでは知ってるよ」「これは求めてないよ」と先に言っておくのがコツ。回答の無駄がなくなって、読む時間も短縮できます。
⑤ 段階的に聞く(一度に全部聞かない)
これが一番大事かもしれません。1つのプロンプトに全部詰め込まないこと。
たとえばレポートを書くとき、「テーマ設定→構成→各セクションの内容→推敲」をいっぺんに頼むと、どれも中途半端になります。
代わりに、こう分けます。
| 回数 | 聞くこと |
|---|---|
| 1回目 | 「このテーマで書ける切り口を5つ提案して」 |
| 2回目 | 「3番目の切り口で、序論→本論→結論の構成案を作って」 |
| 3回目 | 「この構成の本論部分を、もっと具体的に展開して」 |
AIとの会話は、キャッチボールです。一球ずつ投げて、返ってきたボールを見てから次を投げる。この感覚がつかめると、AIの使い方が一段階レベルアップします。
【実例】同じ質問をプロンプト改善前・後で比較
実際に僕がやったビフォーアフターを3つ紹介します。
実例1:ブログ記事のタイトル案
Before:
ブログのタイトル案ちょうだい
→ 「効果的なブログタイトルの付け方」「読者を引きつけるタイトルのコツ」……うん、一般的すぎて使えない。
After:
"大学生がClaude Codeを使ってWordPressテーマを自作した体験記"
のブログ記事タイトルを10個考えてください。
ターゲットはプログラミング未経験の大学生です。
SEOキーワード"WordPress テーマ 自作 AI"を自然に含めてください。
→ テーマに沿った具体的なタイトル案がずらっと出てきました。そのまま使えるものが3〜4個はありました。
実例2:レポートの構成
Before:
環境問題のレポート手伝って
→ 「地球温暖化について」「SDGsについて」みたいな、範囲が広すぎるテーマ候補が並ぶだけ。
After:
大学2年の環境経済学のレポートです。
テーマは"日本のカーボンプライシング導入の経済的影響"。
2,500字で、賛成・反対両方の立場から論じる構成を作ってください。
引用に使えそうな論点も含めて。
→ 序論で何を書くか、本論で取り上げるべきデータの種類、結論の落とし所まで、かなり実用的な構成案が返ってきました。
実例3:コードのエラー修正
Before:
このコード動かないんだけど
(コードだけ貼り付け)
→ 「いくつかの問題が考えられます」と、5つも6つも候補を並べてくる。どれが原因かわからない。
After:
以下のPHPコードで、WordPress管理画面のカスタムフィールドが
保存されません。save_postフックは発火しているのですが、
update_post_metaが反映されていないようです。
nonce検証は通っています。原因と修正方法を教えてください。
(コード貼り付け)
→ ピンポイントで原因を指摘してくれました。「権限チェックの条件分岐が間違っている」という、まさにそれ!という回答。
プロンプトが具体的になるほど、AIの回答も具体的になる。 これはもう、法則と言っていいレベルです。
大学生活で特に使えるプロンプトテンプレート4選
僕が実際に使い回しているテンプレートを4つ紹介します。
コピペして、【】の部分を自分用に書き換えて使ってみてください。
📝レポート構成チェック用
あなたは大学教授です。
以下のレポート構成を確認して、
論理の飛躍がないか、足りない視点がないかを
フィードバックしてください。
レポートのテーマ:【〇〇】
授業名:【〇〇学】
文字数:【〇〇字】
(構成を貼り付け)
📒授業ノート要約用
以下の授業ノート(箇条書きメモ)を、
試験前に見返しやすい形に整理してください。
ルール:
- 重要な用語は太字にする
- 各セクションに1行の要約をつける
- 内容の補足や解釈は加えず、ノートの情報だけで構成する
(ノートを貼り付け)
💼就活ES添削用
あなたは新卒採用のキャリアアドバイザーです。
以下の自己PRを読んで、
「具体性」「説得力」「読みやすさ」の3つの観点で
点数(10点満点)と改善提案をしてください。
業界:【〇〇】
志望職種:【〇〇】
改善提案は「こう書き換えるとよい」という具体的な文例付きで。
(ESを貼り付け)
🎤プレゼン資料アウトライン用
【〇〇】というテーマで、大学のゼミ発表用の
プレゼン資料(10分)のアウトラインを作ってください。
条件:
- スライド枚数:8〜10枚
- 各スライドの「タイトル」「伝えるポイント(1〜2文)」
「入れるべきデータや図の種類」を表形式で出力
プロンプトの書き方全般については、Claude Codeの始め方の記事でも「指示は具体的に出す」というポイントを紹介しています。
・Claude Codeの始め方はこちらの記事で解説してます!
プロンプトが上手くなると何が変わるか
「作業が早くなる」。もちろんそれもあります。
でも僕が一番変わったと思うのは、自分が何を求めているのかを言語化する力がついたこと。
よく考えたら当たり前なんです。AIに良いプロンプトを書くには、まず「自分は何が知りたいのか」「どんな形で欲しいのか」「前提として何を知っていて何を知らないのか」を整理しないといけません。
これって、レポートを書くときも、就活の面接で話すときも、バイトで仕事を頼むときも、全部同じスキルです。
「聞き方がうまい人」は、どんな場面でもうまくいく。 AIのプロンプトは、その練習台として最高だと思っています。
まとめ:まずは1つだけ試してみよう
AIは「賢い道具」であって「魔法の杖」ではありません。
適当に聞けば適当な答えが返ってくる。
でも、ちょっと聞き方を工夫するだけで、返ってくるものの質は劇的に変わります。
| やること | 効果 |
|---|---|
| テクニック②(条件を入れる)を1回試す | 「あ、全然違う」と実感できる |
| テンプレートをコピペして使ってみる | 次のレポートやESで即効果あり |
| Before/Afterを自分で比較してみる | 自分に合った書き方が見つかる |
僕もまだまだ試行錯誤中ですが、プロンプトの工夫を重ねるたびに「AIってちゃんと使えば便利だな」と実感する場面が増えています。
一緒に、ちょっとずつ上手くなっていきましょう。
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